松山のジビエガイド|猪肉王国・愛媛で味わう名店と高縄ジビエ、取り寄せ方法【2026年版】

松山のジビエガイド|猪肉王国・愛媛で味わう名店と高縄ジビエ、取り寄せ方法【2026年版】 ジビエ料理

最終更新: 2026-07-13

農林水産省の野生鳥獣資源利用実態調査(令和5年度)によると、愛媛県内の食肉処理施設が販売したジビエは年間18,492kgで、四国4県合計の実に46%を占めています。しかも中身が独特です。全国のジビエ販売量はシカが66%と主役なのに対し、愛媛はイノシシが14,540kgと約79%。全国的に見ても珍しい「猪肉王国」なのです。

「松山でジビエが食べられる店はある?」「イノシシ肉って臭くないの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。松山には市街地でジビエを掲げる専門店があり、市内北部には猟友会が立ち上げた獣肉加工処理施設もあって、産地と食卓の距離が近いのが魅力です。

この記事では、統計から見た愛媛ジビエの特徴、松山市中心部でジビエを味わえる店、それを支える処理施設「高縄ジビエ」、そして自宅で楽しむ取り寄せ方法までを一気に解説します。

まず「なぜ愛媛はイノシシなのか」を数字で確認し、次に市内の店と施設、最後に旬とふるさと納税の活用法という順で紹介します。

愛媛・松山ジビエの基本情報|四国最大のジビエ供給県

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愛媛県のジビエ流通を、農林水産省の野生鳥獣資源利用実態調査(令和5年度、e-Stat 統計表ID: 0002119996)で確認してみましょう。

項目 愛媛県 四国計 全国
ジビエ販売数量(令和5年度) 18,492kg 39,796kg 1,466,215kg
うちイノシシ 14,540kg(78.6%) 22,266kg 460,751kg(31.4%)
うちシカ 3,950kg(21.4%) 17,454kg 973,178kg(66.4%)
最大の販売先 卸売業者38.5% 卸売業者26.7% 卸売業者31.4%

出典: 農林水産省 野生鳥獣資源利用実態調査(令和5年度)e-Stat 統計表ID: 0002119996(2026年7月時点)

ポイントは2つです。

第一に、愛媛は四国最大のジビエ供給県であること。四国4県の販売量39,796kgのうち約46%を1県で担っています。第二に、全国とシカ・イノシシの比率が逆転していること。温暖でイノシシの生息密度が高い瀬戸内・四国の山がこの構造を生んでいます。イノシシの販売量14,540kgは全国のイノシシ販売量の約3.2%に相当し、西日本有数の規模です。

また、販売先として卸売業者が38.5%と全国平均より高く、地域の飲食店や加工業者へ流通させる体制が整っていることもうかがえます。つまり松山でジビエを探すなら、狙うべきは「地元のイノシシ料理」なのです。

イノシシ肉の特徴や下処理の基本を先に押さえたい方は猪肉の下処理ガイドからどうぞ。

松山でジビエを味わう・買う注目スポット

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松山市内と周辺で、ジビエを味わえる・買える注目スポットを比較表にまとめました。

スポット エリア タイプ 扱うジビエ 特徴
狩人の空 松山市二番町(大街道) ジビエ焼肉・鍋の専門店 イノシシ、シカ、鴨など 松山産の熟成猪・鹿を焼肉・ぼたん鍋・すきしゃぶで提供
高縄ジビエ 松山市八反地 獣肉加工処理施設 イノシシ、シカ、アナグマ、ハクビシン 北条猟友会を中心に2017年開設。市内飲食店へ供給
まつのジビエ(NPO法人森の息吹) 北宇和郡松野町 処理施設・直販 シカ 農林水産大臣賞受賞。捕獲後短時間で処理した鹿肉を販売
愛南ジビエ 南宇和郡愛南町 処理施設・ふるさと納税 イノシシ、シカ 定期便など返礼品が充実

出典: 各施設・店舗公式情報、えひめジビエファイル(2026年7月時点)

狩人の空|大街道で松山産の熟成イノシシを焼肉と鍋で

松山の繁華街・大街道エリア(二番町)にある「狩人の空」は、ジビエ焼肉とジビエ鍋を看板にする専門店です。松山産のイノシシとシカを熟成させて提供しており、名物の「松山ぼたん鍋」は、松山市北条の忽那醸造の3種類の味噌をベースに秘伝の出汁を合わせた一品。熟成イノシシの脂の甘みと味噌のコクの相性は、ぼたん鍋の本場・丹波篠山とはまた違う瀬戸内流の味わいです。

このほか、愛媛産熟成いのしし・熟成鹿のジビエ焼肉コースや、すきしゃぶコースが飲み放題付き5,500円からと、専門店としては手頃な価格帯も魅力です。

なお同店は移転・営業形態の変更が案内されている時期があるため(2026年7月時点)、来店前に電話やグルメサイトで最新の営業状況を確認してください。

こんな方におすすめ: 松山産イノシシを調理済みで確実に味わいたい方、飲み会でジビエデビューしたい方。

家庭でぼたん鍋を再現したい方はぼたん鍋(猪鍋)レシピも参考になります。

高縄ジビエ|猟友会の知恵で生まれた「低予算・高機能」の処理施設

松山市八反地(北条地区)にある「高縄ジビエ」は、2017年に開設された獣肉加工処理施設です。地元の北条猟友会をはじめとする関係者が知恵と経験を持ち寄り、既存の建物や中古資材を活用して立ち上げた、全国的にも珍しい低予算型の施設として知られています。

扱う獣種はイノシシ・シカに加え、アナグマやハクビシンまで幅広く、出荷先の要望に応じて半身のまま、ヒレ付きなど解体方法を柔軟に変えられるのが強みです。市街地の飲食店が「松山産ジビエ」を仕入れられるのは、この施設が捕獲から食肉化までの受け皿になっているからです。

処理施設の存在はジビエの品質と安全性を左右します。国のガイドラインに沿った衛生管理の仕組みはジビエの衛生管理ガイドライン解説で詳しく解説しています。

こんな方におすすめ: 飲食店でジビエの仕入れ先を探している方、地域の獣害対策とジビエ活用の実例を知りたい方。

まつのジビエ・愛南ジビエ|南予の山から届く精肉と加工品

松山市外に足を延ばすなら、南予エリアの処理施設も選択肢です。北宇和郡松野町の「まつのジビエ」は、深刻な鹿被害の解決のために猟友会・農家・住民が設立したNPO法人森の息吹が手がけるブランド鹿肉です。加工施設の近くで捕獲され、短時間で搬入できた鹿だけを受け入れるという鮮度基準を貫き、令和3年度には捕獲鳥獣利活用部門で農林水産大臣賞を受賞しました。イノシシ王国・愛媛にあって「シカで勝負する」南予の実力派です。また南宇和郡愛南町の「愛南ジビエ」は、ふるさと納税の返礼品が充実しており、イノシシ・シカの旬のジビエが届く定期便コースも用意されています。

どちらも現地までは松山から車で1〜2時間圏ですが、通販やふるさと納税を使えば自宅にいながら南予のジビエを楽しめます。

こんな方におすすめ: 自宅でじっくりジビエを調理したい方、ふるさと納税を活用したい方。

自宅で楽しむ|ふるさと納税と通販の活用法

松山・愛媛のジビエは、現地に行かなくても手に入ります。入手方法別に整理しました。

入手方法 価格帯の目安 向いている人
松山市のふるさと納税 熟成いのししぼたん鍋セット、しゃぶしゃぶセット 寄付1〜2万円台 松山産の熟成猪を狙いたい人
愛南町のふるさと納税 ジビエ旬のおまかせ定期便 寄付4万円(4回コース)など いろいろな部位を試したい人
ジビエ通販サイト 全国の処理施設直販 1,000円台〜 少量から気軽に試したい人

出典: ふるさと納税各ポータルサイト掲載情報(2026年7月時点)

松山市のふるさと納税には、熟成イノシシのぼたん鍋セット(4〜5人前)やしゃぶしゃぶセットが返礼品として登録されており、店で味わえるような熟成猪肉を家庭の鍋で再現できます。愛南町の定期便は、スライス・挽肉・ロース・モモなど多彩な部位が届くため、ジビエ料理のレパートリーを広げたい人に向いています。

初めてジビエを取り寄せる際の失敗しないサイト選びはジビエ通販おすすめガイドにまとめています。また、届いた肉をおいしく保存するコツはジビエの冷凍保存ガイドをご覧ください。

イノシシの旬と安全性|食べる前に知っておきたいこと

旬は秋冬。「夏のイノシシ」との違い

イノシシの旬は、脂がのる秋から冬(おおむね11月〜3月の猟期)です。どんぐりなどの木の実をたっぷり食べたイノシシは皮下脂肪が厚く、ぼたん鍋にしたときの脂の甘みが際立ちます。一方、夏場のイノシシは脂が薄く赤身主体で、焼肉やカレー向き。同じ愛媛のイノシシでも季節で別物のように変わるので、初めてなら冬の鍋から入るのが王道です。獣種ごとの旬の考え方はジビエの旬ガイドで詳しく解説しています。

安全性は「処理施設ルート」で担保する

野生鳥獣の肉は、家畜と違って狩猟後の処理品質が味と安全性を大きく左右します。愛媛のように処理施設経由の流通が発達している地域では、国のガイドラインに沿って解体・検査された肉が市場に出るため、正規ルートで購入する限り過度な心配は不要です。ただし、ジビエは中心部までしっかり加熱することが大原則。E型肝炎ウイルスや寄生虫のリスクは加熱で防げます。詳しくはジビエと寄生虫リスクで解説しています。

筆者が松山の猟師や処理施設関係者の発信を追っていて印象的なのは、「捕獲頭数に対して食肉化できている割合はまだ一部」という声です。年間18トンという四国最大の販売量でも、捕獲されるイノシシ全体から見ればごく一部。裏を返せば、愛媛のジビエにはまだ大きな伸びしろがあり、担い手も求められています。狩猟の世界に興味が湧いた方は猟師になるにはも読んでみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 松山のジビエといえば何の肉ですか?

イノシシです。農林水産省の令和5年度調査によると、愛媛県の処理施設が販売したジビエ18,492kgのうち約79%がイノシシで、シカが主役の全国平均とは構成が逆転しています。松山では「ぼたん鍋」や「ジビエ焼肉」でイノシシを味わうのが定番です。

Q2. 松山市中心部でジビエが食べられる店はありますか?

大街道エリア(二番町)にジビエ焼肉・ジビエ鍋の専門店「狩人の空」があり、松山産の熟成イノシシ・シカを提供しています。ただし移転・営業形態の変更が案内されている時期があるため、来店前に最新の営業状況を電話やグルメサイトで確認するのがおすすめです。

Q3. イノシシ肉は臭いと聞きますが本当ですか?

適切に処理された肉なら臭みはほとんどありません。臭みの主因は捕獲後の血抜き・解体の遅れです。高縄ジビエのような処理施設を経由した肉や、熟成管理された専門店の肉であれば、豚肉より旨みの濃い味わいを楽しめます。

Q4. 松山産のジビエを自宅で取り寄せられますか?

松山市のふるさと納税に熟成イノシシのぼたん鍋セットやしゃぶしゃぶセットが登録されています。また愛南町の定期便や、全国のジビエ通販サイトでも愛媛産イノシシを扱うことがあります。冷凍・真空パックで届くため保存も簡単です。

Q5. イノシシの旬はいつですか?

脂がのる11月〜3月ごろ(猟期の秋冬)が旬です。冬のイノシシは皮下脂肪が厚く、ぼたん鍋に最適です。夏場は赤身主体になるため、焼肉やカレーなどしっかり味の料理に向きます。

Q6. 愛媛で狩猟やジビエの仕事に関わるにはどうすればいいですか?

まず狩猟免許(わな猟や第一種銃猟など)の取得が入り口になります。愛媛はイノシシの捕獲が多く、処理施設や飲食店との連携も進んでいる地域です。免許取得の手順と費用は本文で紹介した解説記事を参照してください。

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まとめ|「イノシシ79%」の県庁所在地でジビエ入門

松山のジビエの最大の特徴は、全国と逆転した「イノシシ79%」という構成です。大街道の専門店で熟成猪の焼肉やぼたん鍋を味わい、その肉を支える高縄ジビエのような処理施設の存在を知ると、一皿のジビエが山の獣害対策や猟師の仕事とつながっていることが見えてきます。

次のアクションとしては、まず市内の専門店で「松山ぼたん鍋」を体験するのが第一歩。遠方の方は松山市や愛南町のふるさと納税で熟成イノシシを取り寄せてみてください。

ジビエをもっと深く知りたい方は、以下の記事もあわせてどうぞ。

  • [猪肉の下処理ガイド|臭みを消す方法](https://kariudo.jp/gibier/wild-boar-meat-preparation/)
  • [ぼたん鍋(猪鍋)レシピ](https://kariudo.jp/gibier/wild-boar-hot-pot-recipe/)
  • [ジビエ通販おすすめガイド](https://kariudo.jp/gibier/gibier-online-shopping-recommended/)

参考情報

  • 農林水産省 野生鳥獣資源利用実態調査(令和5年度)e-Stat 統計表ID: 0002119996(都道府県別・販売先別販売数量)
  • えひめジビエファイル「『高縄ジビエ』松山市八反地」 https://ehime-gibier.com/archives/6844
  • ホットペッパーグルメ「ジビエ焼肉 ジビエ鍋 狩人の空」 https://www.hotpepper.jp/strJ001217266/
  • 食べログ「狩人の空(大街道/ジビエ料理)」 https://tabelog.com/ehime/A3801/A380101/38013205/
  • ふるさとチョイス「熟成いのしし ぼたん鍋セット(愛媛県松山市)」 https://www.furusato-tax.jp/product/detail/38201/6016895
  • ふるさとチョイス「ジビエ旬のおまかせ定期便(愛媛県愛南町)」 https://www.furusato-tax.jp/product/detail/38506/6178992
  • まつのジビエ/森の息吹 https://morinoibuki.net/




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