最終更新: 2026-07-25
「ジビエを食べてみたいが、どこへ行けばいいかわからない」——そう悩む方にこそ訪れてほしいのが、東京・中央区の人形町エリアです。農林水産省が公表するジビエ利用量の統計では、2022年度の全国販売額が約54億円(e-Stat 統計表ID: 0002119974)に達し、外食チャネルでの利用が27.7%を占めています。ジビエ需要が拡大するなか、人形町には全国猟師から直仕入れする炭火専門店から、ナチュラルワインと組み合わせた隠れ家ビストロまで、個性豊かな2店が根を張っています。
この記事では、人形町でジビエが楽しめる理由から、各店の詳細情報・メニュー・予算、周辺エリアとのアクセス比較まで、一本でわかる完全ガイドをお届けします。まず人形町とジビエの相性を解説し、次に各店を深堀りし、最後にシーン別の選び方をご提案します。
人形町でジビエが楽しめる理由——江戸の食文化と「野」のつながり

人形町は東京都中央区に位置する、約350年の歴史を持つ下町エリアです。その名の由来は、江戸時代に人形浄瑠璃の興行が盛んだったことにあります。市村座・中村座をはじめとする芝居小屋が立ち並び、職人・芸人・商人が集まる「食と文化の街」として発展してきました。
現代も甘酒横丁には老舗が軒を連ね、水天宮(安産・子授けの神様)を中心に七福神を祀る神社が点在する、独特の風情を残すエリアです。中央区全体の人口は約22万人(2025年推計)と少なく見えますが、昼間人口はその何倍にも達する、ビジネスマン・観光客が行き交う国際エリアでもあります。
こうした土地柄が、ジビエ飲食店を根付かせる土壌となっています。文化・歴史に敏感な都市生活者が集まり、「本物の食体験」を求める層が厚い。猟師から直接仕入れた希少な野生肉を、炭火やフレンチの技法で丁寧に昇華させる——そうした専門店が評価される素地が、人形町には整っています。
| 項目 | データ |
|---|---|
| エリア | 東京都中央区日本橋人形町 |
| 人形町の歴史 | 江戸時代初期〜(約350年) |
| 由来 | 人形浄瑠璃の興行街(市村座・中村座) |
| 主なアクセス | 東京メトロ日比谷線・都営浅草線「人形町」駅 |
| 特徴スポット | 甘酒横丁、水天宮、人形焼の老舗 |
| ジビエ店数 | 2店(専門店1・ジビエ提供ビストロ1) |
人形町のジビエレストラン2選 比較早見表

選択に迷わないよう、両店を一覧で比較します。
| 項目 | あまからくまから 人形町 | La Pioche(ラピヨッシュ) |
|---|---|---|
| ジャンル | ジビエ炭火焼・ぼたん鍋専門店 | ビストロ・ワインバー(ジビエあり) |
| 住所 | 中央区日本橋人形町3-7-11 大川ビル2F | 中央区日本橋蛎殻町1-18-1 古川ビル1F |
| アクセス | 人形町駅A2出口徒歩3分 | 水天宮前駅6番出口徒歩2分 |
| 電話 | 03-5640-2121 | 03-3669-7988 |
| 営業時間 | 17:00〜23:00(L.O.22:00) | 月〜金 17:30〜23:00 / 土日祝 16:00〜23:00 |
| 定休日 | 日曜・祝日 | 不定休(要確認) |
| 予算(夜) | 10,000〜12,000円 | 5,000〜8,000円 |
| 予約 | 要予約(個室あり) | 推奨 |
| 特徴 | ヒグマ・月の輪熊・エゾシカを炭火で | ナチュラルワイン×季節のジビエ |
【1店目】ジビエ料理 あまからくまから 人形町——全国猟師直仕入れの炭火専門店
人形町のジビエシーンを語る上で外せない存在が、「ジビエ料理 あまからくまから 人形町」です。東京都中央区日本橋人形町3-7-11 大川ビル2Fに位置し、人形町駅A2出口から徒歩約3分というアクセスの良さも魅力です。
店の概要・こだわり
このお店の最大の特徴は、全国各地の猟師から直接仕入れを行う独自の調達ルートです。市場に出回らない希少なジビエ——ヒグマ、月の輪熊、エゾシカ、アナグマ、イノシシなど——を、炭火と職人の技で一皿に仕上げています。
「秋田マタギ直伝・月鍋コース」はその象徴的なメニューです。マタギとは東北・北海道地方に伝わる熊猟師集団のことで、その伝統的な調理法(月の輪熊を主役にした鍋料理)を現代の都市型ダイニングで再現しています。また「ひぐまのステーキ」は同店の名物で、道内の猟師と直接契約して仕入れるヒグマ肉を、炭火で丁寧に焼き上げます。
店内は完全個室・掘りごたつを完備。接待、記念日、少人数での特別な食事会に最適で、「普段食べられないものを食べたい」という食の冒険心を持つ方の期待に応えます。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 住所 | 東京都中央区日本橋人形町3-7-11 大川ビル2F |
| 電話 | 03-5640-2121 |
| 営業時間 | 17:00〜23:00(L.O. 料理22:00 / ドリンク22:15、最終入店20:30) |
| 定休日 | 日曜日・祝日 |
| 予算(夜) | 10,001〜12,000円 |
| 席数 | 完全個室(掘りごたつ完備) |
| 予約 | 要予約(公式サイトまたは電話) |
| 公式サイト | amakara9.com |
特徴的なメニュー・食体験
あまからくまからでは、下記のような希少なジビエメニューが楽しめます。
- ヒグマのステーキ: 北海道の猟師から直送するヒグマ肉。クセが少なく、和牛に近い濃厚な旨みが特徴
- 秋田マタギ直伝・月鍋コース: 月の輪熊(ツキノワグマ)を使った鍋料理。マタギ文化の伝統的な食べ方を体験できる
- エゾシカの炭火焼き: 北海道産エゾシカのロースや赤身を炭火で。ジビエ初心者にも食べやすい
- アナグマの料理: 脂肪が豊富で甘みのあるアナグマ肉を使った季節のメニュー
- イノシシのぼたん鍋: 冬季を中心に提供。「ぼたん」の名は、イノシシ肉を花びらのように並べた見た目に由来
現場では「はじめてのジビエ」という方でも、スタッフが各食材の特徴や産地、猟師のストーリーを説明してくれることが多く、食体験としての満足度が高いという声が聞かれます。ただし予算は1人10,000円前後と高めなので、特別な機会に合わせて訪れるのがおすすめです。
【2店目】La Pioche(ラピヨッシュ)——ナチュラルワインとジビエの隠れ家ビストロ
2店目は、水天宮前駅から徒歩2分の場所に位置する「La Pioche(ラピヨッシュ)」。フランス語で「つるはし」を意味する店名が示す通り、大地の恵みを掘り起こすように自然派ワインとジビエを提供するビストロです。
店の概要・こだわり
La Piocheはナチュラルワインの品揃えに定評のある隠れ家ビストロとして知られており、黒板メニューが季節ごとに変わります。ジビエは不定期での入荷となりますが、秋冬を中心にシカ、イノシシ、鴨などが登場。ワインと合わせる飲食スタイルが基本で、「ジビエをフランスビストロの文脈で楽しみたい」という方に向いています。
価格帯は1人5,000〜8,000円と、あまからくまからと比べてリーズナブルです。気軽に日常の食事でジビエにチャレンジしたい方、ワイン好きでジビエも食べてみたい方に特におすすめできます。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 住所 | 東京都中央区日本橋蛎殻町1-18-1 古川ビル1F |
| 電話 | 03-3669-7988 |
| 営業時間 | 月〜金 17:30〜23:00 L.O. / 土日祝 16:00〜23:00 L.O. |
| 定休日 | 不定休(事前確認推奨) |
| 予算(夜) | 5,000〜8,000円 |
| アクセス | 東京メトロ半蔵門線 水天宮前駅6番出口徒歩2分 |
| 特徴 | 黒板メニュー / ナチュラルワイン / ジビエ不定期入荷 |
ジビエメニューと季節性
La Piocheはジビエ専門店ではないため、ジビエを目的に訪れる場合は事前に電話やSNSで入荷状況を確認することを強くおすすめします。秋冬(10〜3月)はシカ・イノシシが入荷しやすい時期です。なお、ジビエの旬と狩猟シーズンの関係については、ジビエの旬はいつ?種類別に徹底解説も参考にしてください。
ワインはナチュラル(自然派)ワインを多数取り揃えており、ジビエの野性味と自然派ワインのミネラル感が相乗効果を生む組み合わせを楽しめます。
人形町から近い東京のジビエスポット——周辺エリア比較
人形町は東京のジビエマップにおいて、都心部の拠点として機能しています。周辺エリアのジビエスポットと組み合わせることで、東東京のジビエ巡りも楽しめます。
| エリア | 距離(電車) | 特徴 |
|---|---|---|
| 人形町(本稿) | — | 江戸下町の風情×炭火ジビエ専門店 |
| 錦糸町 | 約10分(都営浅草線→乗換) | 北海道猟師直送のマタギ東京([詳細記事](https://kariudo.jp/uncategorized/gibier-kinshicho-guide/)) |
| 両国 | 約10分(都営浅草線) | 国技館エリア×ジビエ居酒屋([詳細記事](https://kariudo.jp/uncategorized/gibier-ryogoku-guide/)) |
| 新宿 | 約20分 | 歌舞伎町×ジビエ炉ばた([詳細記事](https://kariudo.jp/uncategorized/gibier-shinjuku-guide/)) |
| 立川 | 約35分(JR中央線) | 奥多摩アクセス起点×ジビエ隠れ家([詳細記事](https://kariudo.jp/uncategorized/gibier-tachikawa-guide/)) |
特に錦糸町・両国は人形町からのアクセスが良く、食べ比べ目的で両日程に分けて訪れる方も多いようです。
人形町でジビエをより深く楽しむために——ジビエの基礎知識
ジビエとは何か、基本を押さえておくことで食体験の満足度が上がります。
ジビエ(gibier)はフランス語で「狩猟によって捕獲した野生鳥獣の肉」を指します。日本で流通する主なジビエは、シカ(ニホンジカ・エゾシカ)、イノシシ、クマ(ツキノワグマ・ヒグマ)、カモ、キジなどです。
農林水産省が推進するジビエ利用拡大の背景には、獣害対策があります。シカによる農業被害は年間約57億円(農水省 令和5年度調査)に達しており、捕獲された野生動物を食肉として活用することが、地域農業の保護と食資源の有効活用の両立につながります。
ジビエの安全性については、農林水産省が「野生鳥獣肉の衛生管理に関するガイドライン(2018年改訂)」を策定しており、加熱処理(中心温度75℃以上・1分以上)が徹底されている店では安心して食べられます。人形町の専門店はいずれもこのガイドラインを遵守しています。
ジビエの栄養面では、一般的に牛・豚肉と比べて脂肪分が少なく、鉄分・亜鉛が豊富という特徴があります。特にシカ肉は脂質が100g当たり約4.0g(文部科学省 日本食品標準成分表2020年版八訂)と、鶏もも肉よりも低脂質です。高タンパク・低脂質を求める方にも注目されています。
より詳しいジビエの基礎知識についてはジビエとは?種類・栄養・安全性を徹底解説をご覧ください。また、調理前の下処理が気になる方はジビエの臭み取り方法ガイドも参考になります。
人形町ジビエQ&A——よくある質問5選
Q1. 人形町でジビエ専門店はありますか?
はい。「ジビエ料理 あまからくまから 人形町」が全国猟師から直仕入れするジビエ炭火焼・ぼたん鍋の専門店です。ヒグマやエゾシカなど希少ジビエを扱い、個室での食事が楽しめます。
Q2. 予算はどのくらいかかりますか?
専門店のあまからくまからは1人10,000〜12,000円が目安です。La Piocheはより気軽で5,000〜8,000円程度。どちらも夜のみの営業です。ランチタイムにジビエを楽しみたい場合は、近隣の他エリア(錦糸町・両国など)の店舗を検討してください。
Q3. ジビエは初心者でも食べやすいですか?
ジビエのなかでも、シカ肉(特にエゾシカ)はクセが少なく、赤身肉が好きな方なら食べやすい傾向があります。あまからくまからでは、スタッフが食材の特徴や産地を丁寧に説明してくれるので、初心者でも安心して楽しめます。
Q4. 人形町のジビエ店に予約なしで行けますか?
あまからくまからは完全個室制のため、事前予約が必須です。La Piocheも予約なしで訪れると満席の場合があるため、電話(03-3669-7988)で確認してから訪問することをおすすめします。
Q5. 一人でも楽しめますか?
あまからくまからはグループ向け個室が中心ですが、少人数・カウンター席の対応については直接問い合わせてください。La Piocheはカウンター席もある小規模ビストロのため、一人でも入りやすい雰囲気です。
Q6. ジビエの旬はいつですか?
日本の狩猟期間は11月15日〜2月15日(北海道は10月1日〜)が基本です(都道府県により異なる)。この時期が最も新鮮なジビエが供給される旬といえます。ただし冷凍技術の発達により、通年でジビエを提供する店も増えています。
関連記事: 町田のジビエレストラン2選|神奈川に囲まれた東京南端で野生の旨みを堪能
まとめ:人形町のジビエ——江戸の食文化を継ぐ野生の旨み
人形町で楽しめるジビエをまとめると、以下のポイントが挙げられます。
- 専門店「あまからくまから」は全国猟師から直仕入れする炭火焼・ぼたん鍋の専門店。ヒグマ・エゾシカ・月の輪熊などの希少ジビエが揃い、完全個室で特別感のある食事が楽しめる
- 「La Pioche」はナチュラルワイン×ジビエの隠れ家ビストロ。より気軽な予算でジビエをフレンチの文脈で楽しめる
- 人形町は江戸時代から続く「食と文化の街」であり、本物の食体験を求める層に厚く支持されるエリア
- 農林水産省の衛生ガイドラインに沿った店選びが安心安全のポイント
- 秋冬(10〜2月)が旬の時期で、より新鮮なジビエを楽しめる
はじめてのジビエには、スタッフが丁寧に説明してくれるあまからくまからが特におすすめです。ジビエに慣れてきたら、La Piocheでワインとの組み合わせを楽しんでみてください。ジビエの世界は、一度踏み込むとその奥深さに驚くことでしょう。
東京の他のジビエエリアについては、東京のジビエ料理ガイドやジビエの種類別ガイドも合わせてご覧ください。
参考情報
- 農林水産省「野生鳥獣肉の衛生管理に関するガイドライン」(2018年改訂)
- 農林水産省「鳥獣被害の状況」令和5年度(農作物被害額シカ約57億円)
- e-Stat 統計表ID: 0002119974「ジビエ利用量調査 令和4年度 販売額54億円」(農林水産省)
- 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」シカ肉 脂質4.0g/100g
- ジビエ料理 あまからくまから 公式サイト(amakara9.com)
- 東京日本橋人形町公式サイト(ningyocho.or.jp)


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