令和5年度(2023年度)のジビエ販売額は全国で54億円に達し、外食チャネルでの消費は全体の27.7%を占めている(農林水産省・令和5年度全国ジビエ利活用調査)。都市部のレストランでジビエを楽しむ人が急増するなか、東東京の繁華街・錦糸町でもジビエを扱う飲食店が着実に増えてきた。
北海道の猟師から直送されたエゾシカ・ヒグマを扱うジビエ専門居酒屋から、焼き鳥・海鮮とジビエを組み合わせたカジュアルな居酒屋まで、錦糸町はジビエ入門として十分なバリエーションを持つエリアだ。
本記事では、錦糸町でジビエを楽しめる厳選店舗をアクセス・メニュー・価格帯ごとに徹底解説する。「東京スカイツリーを観光した後に本格ジビエを食べたい」「錦糸町で仕事仲間と普通とは違う居酒屋に行きたい」という人にとって、最適なガイドとなるはずだ。
錦糸町×ジビエ:東東京の繁華街で育む野生の食文化

錦糸町は東京都墨田区に位置し、JR総武線・東京メトロ半蔵門線が交差する交通の要衝だ。駅北口・南口を中心に飲食店・ショッピング施設が集積し、東東京最大の繁華街として知られる。
墨田区は2012年5月に東京スカイツリー(高さ634m)が開業して以来、国内外からの観光客が大幅に増加した。それに伴い、錦糸町を含む墨田区全体の飲食シーンも急速に多様化している。伝統的な江戸前の和食・蕎麦・うなぎを中心とする街の食文化に、近年はジビエ料理のような個性的なジャンルが加わりつつある。
そもそもジビエとは、フランス語の「gibier」に由来し、野生鳥獣の食肉を指す言葉だ。国内では主にエゾシカ・ニホンジカ・イノシシ・ヒグマなどの獣肉が流通しており、農林水産省が2012年から鳥獣利活用の推進政策を強化してきた。
錦糸町エリアのジビエ需要が高まる背景
錦糸町の繁華街は、就業者・居住者・観光客の三層が重なる複合エリアだ。夜間の飲食需要が旺盛で、居酒屋・ダイニングバー業態の集積度は都内でも屈指の水準にある。こうした環境のなかで、ジビエ料理は「普通の居酒屋とは一線を画す体験コンテンツ」として注目されている。
北海道のジビエ文化との結節点という点も興味深い。錦糸町に店を構える「マタギ東京」の店主は北海道出身で、地元の猟師コミュニティと直接連携している。都内でありながら「産地直結の鮮度と物語性」を提供できるのが、この店の最大の強みだ。
錦糸町のジビエレストラン厳選ガイド

マタギ東京 錦糸町店:北海道ジビエ酒場の旗艦店
錦糸町でジビエを語るうえで最も外せない存在が「マタギ東京 錦糸町店」だ。北海道出身の店主が運営し、北海道の猟師から直接仕入れたエゾシカ・ヒグマ・エゾ鹿を使った料理を提供する。
店名の「マタギ」とは、東北・北海道の山岳地帯で代々狩猟を生業としてきた伝統的な職能集団を指す。その精神を都市型居酒屋として体現したのがこの店だ。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 住所 | 東京都墨田区江東橋2-10-6 |
| アクセス | JR錦糸町駅南口・東京メトロ錦糸町駅から徒歩約3分 |
| 電話 | 03-6885-5723 |
| 営業時間 | 月火木〜土祝前日: 15:00〜23:00(料理LO 22:00)/日・祝: 15:00〜21:00(料理LO 19:00) |
| 定休日 | 水曜日 |
| 席数 | 24席 |
| 予約 | 可(ネット予約あり、15名以上の団体利用も可) |
看板メニューの「マタギ盛り」は、エゾ鹿ロースとモモのステーキを一皿で食べ比べられる象徴的な料理だ。ジューシーで柔らかいロースと、赤身の旨みが凝縮したモモの違いを同時に体感できる。
ヒグマ(ヒグマ肉)を扱う店は都内でも非常に少なく、マタギ東京のこだわりが際立つ。ヒグマは生食禁止(旋毛虫感染予防のため)であり、必ず中心温度63℃以上で加熱調理して提供される。
2026年3月には「ゴールデンカムイ」映画公開に合わせたクマ肉コースキャンペーンを実施するなど、北海道文化とのストーリーテリングも巧みだ。農林水産省主催の全国ジビエフェア参加認定店でもあり、食の安全基準をクリアしたジビエを提供していることが第三者から担保されている。
焼き鳥 海鮮 ジビエ居酒屋 丸ちゃん 錦糸町店:初心者に優しいカジュアル業態
マタギ東京とは対照的に、ライトなカジュアル路線でジビエを楽しめるのが「丸ちゃん 錦糸町店」だ。焼き鳥・豊洲直送海鮮・ジビエという異色の組み合わせが特徴で、初めてジビエを食べる人でも入りやすい雰囲気が魅力だ。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| アクセス | 錦糸町駅から徒歩約3分 |
| 営業時間 | 月・水・木: 11:30〜翌0:00(料理LO 23:00)※変動あり要確認 |
| メニュー特徴 | 焼き鳥・海鮮・ジビエの複合業態。鹿・猪などのジビエ料理あり |
| ランチ | 11:30からのランチ営業あり |
| 予約 | 可(ホットペッパーグルメ等から予約可能) |
豊洲市場から毎朝直送される鮮魚とジビエを同じ席でつまめるのは、この店ならではの体験だ。ジビエ料理はシンプルな焼き物・炒め物が中心で、初挑戦の人が「まずは一品だけ試してみる」場として機能する。飲み放題付きコース料理(1人3,000〜5,000円前後)も充実しており、グループ利用にも使いやすい。
ジビエの種類と魅力:錦糸町で食べられる野生の味
錦糸町のジビエ店で食べられる主な食材は、エゾシカ・イノシシ・ヒグマの3種だ。それぞれの特徴を理解しておくと、料理の選び方が格段に楽しくなる。
エゾシカ(蝦夷鹿)
エゾシカは北海道固有の大型シカで、体長140〜200cm・体重80〜150kg(オス)と牛肉に匹敵するボリュームを持つ。脂質が極めて少なく、鉄分・タンパク質が豊富なため、アスリートや健康志向の人からも注目されている。
農林水産省の令和5年度調査では、全国のジビエ搬入量のうちシカ類が79.3%(5,605トン)を占めており、実質的に「日本のジビエ=シカ」と言える状況だ。
部位別の特徴は以下の通り:
| 部位 | 特徴 | おすすめ調理法 |
|---|---|---|
| ロース | 柔らかく淡白な旨み | ステーキ・ロースト・ソテー |
| モモ | 赤身の旨みが強い | ステーキ・煮込み・タタキ |
| ハラミ | 歯ごたえがあり香ばしい | 焼き物・炒め物 |
| リブ(骨付き) | 骨周りの濃い旨み | ロースト・グリル |
イノシシ(猪)
イノシシは脂質が豊富で、甘みと旨みのある獣肉だ。秋から冬にかけて食べ物を十分に食べて肥えたイノシシは特に美味しいとされる。鍋料理(ぼたん鍋)が代表的だが、焼き物・炒め物でも美味しく仕上がる。
農林水産省令和5年度データではイノシシの搬入重量は1,467トン(全体の20.7%)を占め、シカに次ぐ主要ジビエ素材だ。
ヒグマ
北海道に生息するヒグマの肉は、濃厚な旨みと独特の甘みが特徴だ。マタギ東京のような北海道系ジビエ専門店でなければなかなか食べられない希少な食材で、マタギ文化の象徴的存在でもある。厚生労働省の通知により生食は禁止推奨で、中心温度63℃以上・30秒以上の加熱が必須とされている。
ジビエを安全に楽しむための基礎知識
ジビエは野生鳥獣の肉であるため、一般の家畜肉とは異なる衛生リスクが存在する。安全に楽しむために以下のポイントを事前に把握しておこう。
加熱の重要性
農林水産省は2014年に「野生鳥獣肉の衛生管理に関するガイドライン」を制定(2019年改訂)しており、シカ・イノシシ・クマのいずれも中心温度75℃・1分以上(もしくは63℃・30分以上)の加熱を推奨している。マタギ東京など全国ジビエフェア認定店では、このガイドラインに基づいた加熱調理を徹底している。
注意すべき感染リスク
- E型肝炎ウイルス: シカ・イノシシに感染例あり。加熱調理で不活化
- 旋毛虫(Trichinella): クマ肉の生食・半生で感染リスク。加熱で予防
- 腸管出血性大腸菌(O157等): 加熱調理で予防可能
認定店を選び、適切に加熱されたジビエ料理を食べる限り、感染リスクは非常に低い。
錦糸町でジビエを食べるベストシーズンと価格相場
季節別のジビエ事情
ジビエの旬は基本的に秋〜冬(11月〜翌3月)の猟期に合わせるが、冷凍・冷蔵技術の進歩により、錦糸町のジビエ店では通年で高品質なジビエを楽しめる。
| 季節 | 供給状況 | 錦糸町での体験 |
|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 冬猟期の冷凍品が中心 | エゾシカのロースト・ステーキ |
| 夏(6〜8月) | 冷凍品のみが主流 | マタギ東京のエゾシカ盛り合わせ |
| 秋(9〜11月) | シカ猟解禁・旬入り | 新物エゾシカ・走りの猪 |
| 冬(12〜2月) | 最盛期・脂のりが最高峰 | ヒグマ・肥えたイノシシ |
マタギ東京では、エゾシカの猟期(北海道の一般狩猟期間: 10月〜翌1月が中心)に合わせた季節限定メニューが登場することもある。
価格相場
| 業態 | 価格帯(1人あたり) | スタイル |
|---|---|---|
| マタギ東京(専門ジビエ居酒屋) | 3,000〜6,000円 | 単品・コース選択可 |
| 丸ちゃん(複合居酒屋) | 2,000〜4,000円 | 飲み放題付きコースあり |
| 一般的な東京都心ジビエビストロ | 5,000〜15,000円 | コース料理中心 |
錦糸町のジビエ店は都心のジビエビストロより明らかにリーズナブルで、「気軽にジビエ初体験」に最適な価格帯だ。
錦糸町周辺のジビエスポット情報
錦糸町から電車でアクセスできる周辺エリアにも、ジビエを楽しめるスポットがある。
- 両国(錦糸町から一駅): 相撲の街でもある両国にもジビエ料理店がある。[ジビエ 両国ガイドはこちら](https://kariudo.jp/gibier/gibier-ryogoku-guide/)
- 五反田(山手線で20分): ビジネス街・飲食店が集積するエリアのジビエ事情。[ジビエ 五反田ガイドはこちら](https://kariudo.jp/gibier/gibier-gotanda-guide/)
東京都内のジビエレストラン全体を俯瞰したい場合は、東京都内のジビエレストラン総合ガイドも参考にしてほしい。
よくある質問(FAQ)
Q1. 錦糸町でジビエが食べられる代表的な店はどこですか?
A. 「マタギ東京 錦糸町店」(東京都墨田区江東橋2-10-6・錦糸町駅南口徒歩3分・TEL: 03-6885-5723)が最もジビエに特化した店舗です。北海道のエゾシカ・ヒグマを直送している専門店で、全国ジビエフェア認定店でもあります。よりカジュアルな雰囲気なら「焼き鳥 海鮮 ジビエ居酒屋 丸ちゃん 錦糸町店」(錦糸町駅徒歩3分)も選択肢です。
Q2. 錦糸町のジビエ店は予約が必要ですか?
A. マタギ東京は週末や大人数の場合は事前予約を強くおすすめします。ネット予約(ホットペッパーグルメ・ぐるなびなど)が利用できます。丸ちゃんも予約対応していますが、平日の早い時間帯なら当日入店できることが多いです。
Q3. ジビエ料理の価格はどのくらいですか?
A. 錦糸町では1人あたり2,000〜6,000円が相場です。マタギ東京は単品注文で3,000〜6,000円が目安。飲み放題付きコースを選ぶと、1人3,500〜5,000円前後に収まることが多いです。
Q4. ジビエ料理は臭みが強いと聞きましたが、初心者でも食べやすいですか?
A. 適切に処理されたジビエは臭みがほとんどありません。マタギ東京のように猟師直結の仕入れルートを持つ店では、鮮度が高くクセの少ないジビエが提供されます。初心者にはエゾシカのロースステーキが最もクセが少なく食べやすいでしょう。臭み取りのコツはこちらをご参照ください。
Q5. 錦糸町のジビエ店は一人でも入れますか?
A. マタギ東京はカウンター席が設けられており、一人でも入りやすい雰囲気です。女性一人や初来店の方も歓迎されており、口コミではスタッフの対応が良いとの評価が多く見られます。
Q6. ジビエの生食はできますか?
A. 厚生労働省の指針により、野生のシカ・イノシシ・クマの生食は禁止推奨となっています。錦糸町の認定ジビエ店ではすべて十分な加熱調理で提供しているため、安心してお召し上がりいただけます。
Q7. 子連れや女性グループでも利用できますか?
A. マタギ東京は24席のコンパクトな構成ながら、グループ貸し切り(15名以上)にも対応しています。女性グループでの利用実績も豊富で、口コミでも「接客が丁寧」「女性でも入りやすい」との評価が多く見られます。
Q8. 錦糸町以外でジビエが食べられる東京の店を教えてください。
A. 東京都内ではジビエを扱う店舗が増えています。東京都内のジビエ料理ガイドで主要エリアを網羅しているのでご参照ください。両国・五反田・新宿など錦糸町からアクセスしやすいエリアにも選択肢があります。
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まとめ:錦糸町のジビエで「野の恵み」を都市で体験する
東東京の繁華街・錦糸町は、江戸前の食文化を守りながら、ジビエのような新しい食体験も受け入れている街だ。北海道の猟師から直送されるエゾシカ・ヒグマを東京のど真ん中で食べられるという体験は、マタギ東京ならではの贅沢だ。
農林水産省のデータが示すとおり、ジビエの外食需要は全体の27.7%を占め今後も拡大が見込まれる。「錦糸町でジビエ」というキーワードは、今まさに注目が集まっているジャンルの一つだ。
次の一歩として、まずはマタギ東京に予約を入れてエゾシカのステーキを体験してみてほしい。東京スカイツリーがそびえる墨田区の夜に、北海道の大地から届いた野生の旨みを味わうという非日常体験は、普通の居酒屋では絶対に得られないものだ。
参考情報
- 農林水産省「令和5年度 全国のジビエ利活用状況調査の結果について」(2024年)
- 農林水産省「野生鳥獣肉の衛生管理に関するガイドライン(2019年改訂版)」
- 農林水産省「全国ジビエフェア参加店舗一覧」(gibier-fair.jp、2026年確認)
- 厚生労働省「野生鳥獣肉の生食に係る衛生確保のための通知」(平成30年)
- 墨田区観光協会「墨田区観光スポット・グルメ情報」(visit-sumida.jp、2026年確認)


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