狩猟体験サービスとは?全国のおすすめプログラム・参加方法・猟師免許への道を徹底解説【2026年版】

狩猟体験サービスとは?全国のおすすめプログラム・参加方法・猟師免許への道を徹底解説【2026年版】 狩猟入門

最終更新: 2026-09-02

「猟師になりたいけれど、いきなり免許を取るのはハードルが高い」「狩猟ってどんなものか一度体験してみたい」——そんな声に応えるように、近年「狩猟体験サービス」が全国各地で広がっています。2026年9月には、首都圏でも話題の「わなブラザーズ」が年間オーナー制のサービスをフルリニューアルし、都市部に住みながら本物の罠猟を追体験できるプログラムとして注目を集めました。

農林水産省の統計によると、令和6年度の野生鳥獣による農作物被害額は全国で188億円にのぼります。一方でジビエ(野生鳥獣肉)の販売額は2023年度に54億円と、2016年比で約8割も増加。担い手不足に悩む狩猟の世界と、都市部で「自然・食・地方」に関心を持つ若い世代を結びつける手段として、狩猟体験サービスは重要な役割を担いつつあります。

この記事では、狩猟体験サービスの種類・仕組み・参加費用から、全国のおすすめプログラムの比較、さらに体験をきっかけに本格猟師を目指すためのロードマップまで、初めての方にもわかりやすく解説します。

狩猟体験サービスとは?なぜ今、注目を集めているのか

狩猟体験サービスとは、狩猟免許を持つプロの猟師や認定団体が主催し、一般の参加者が安全に「猟の世界」を体験できるプログラムのことです。わな猟の設置・見回り・回収を一緒に行う「罠体験」、里山でシカやイノシシの痕跡(フィールドサイン)を観察する「フィールド調査体験」、解体と調理まで一貫して学ぶ「ジビエ実習」など、内容は多岐にわたります。

なぜ今、注目されているのか

狩猟体験サービスが急増している背景には、3つの社会的要因があります。

1. 狩猟者の担い手不足

環境省の調査によると、狩猟者登録数は令和4年度約11万人(わな猟・銃猟合計)ですが、実際に猟をしている実猟者は実質10万人以下とも言われます。狩猟者の高齢化と若者の離れが深刻で、業界全体で「入口」の間口を広げる取り組みが急務となっています。

2. ジビエ市場の急拡大

農水省によれば2023年度のジビエ販売金額は54億円と、7年間で約1.8倍に成長しています。ジビエに興味を持つ飲食業や食品業界からの関心が高まり、「実際に捕獲の現場を知りたい」というニーズが増えています。

3. 自然体験・地方移住への関心の高まり

コロナ禍以降、都市部在住者の間で「自然・食・地方」への関心が高まりました。「脱サラして猟師になりたい」「副業として狩猟を学びたい」という20〜40代が増え、まずは体験から始めるという流れが定着してきています。

わなブラザーズ(2026年フルリニューアル)の特徴と参加方法

2026年9月1日、「罠ブラザーズ」がフルリニューアルを実施し、新サービスとして「年間罠オーナー制度」の受付を開始しました。街に住みながら、本物の罠猟を通年で追体験できる仕組みが話題を呼んでいます。

年間オーナー制度とは

このサービスの特徴は、年間を通じて「自分の罠のオーナー」として狩猟に関わり続けられる点にあります。現地でプロの猟師が管理する罠の「名義オーナー」となり、定期的に捕獲レポートや現地映像が届く仕組みです。加えて、年数回の現地体験参加権も含まれており、都市部に住む方でも「猟師の一年間」を疑似体験できるよう設計されています。

このような「オーナー型」の体験サービスは、単発の日帰り体験とは異なり、季節ごとに変化する猟の世界——春のわな撤収・夏の整備・秋の見回り・冬の本猟期——を継続して体験できます。これにより、狩猟の年間サイクルを体感し、本格的な免許取得へのモチベーションを維持しやすくなるのが特長です。

全国の狩猟体験サービス・プログラム比較

現在、全国各地でさまざまな形の狩猟体験プログラムが展開されています。主な種類と特徴を以下の表で比較します。

サービス名・形式 場所 内容 費用目安 特徴
年間罠オーナー制(わなブラザーズ等) 全国(主に関東) 通年見守り+年数回の現地参加 年間3〜8万円前後 継続体験・都市部向け
日帰り罠猟体験 各地の里山 罠の設置・見回り・回収 1回5,000〜20,000円 短時間・初心者向け
ジビエ解体実習ツアー 解体施設・猟師工房 捕獲獣の解体・調理まで 1回8,000〜30,000円 食の学びと組み合わせ
農山村移住×猟師体験 長野・高知・岩手など 2〜7日間の滞在型 3〜10万円前後 地方移住の下見にも
地域おこし協力隊×猟師育成 各自治体 3年間の住み込み型 月給16〜23万円(給与制) 本格転職・移住希望者向け
狩猟免許取得サポート講座 各都道府県 筆記・実技試験対策 1〜3万円前後 免許取得の前段階

体験タイプ別の選び方

体験サービスを選ぶ際は、「どこまで本格的に関わりたいか」によって選ぶタイプが異なります。

「まずは気軽に猟の現場を知りたい」という方には日帰り罠猟体験が向いています。現地の猟師さんと一緒にわなを見回り、実際の猟師仕事の一部を体感できます。費用も比較的安く、全国各地で参加できます。

「本格的に猟師を目指したい・自分に向いているか確かめたい」という方には年間オーナー制滞在型プログラムがおすすめです。継続的な体験を通じて猟師の年間リズムを感じ取り、免許取得後に役立つ知識や人脈が自然と身につきます。

「ジビエに興味があり、食の観点から猟師の世界を知りたい」という方にはジビエ解体実習ツアーが最適です。捕獲した獣を解体・調理するプロセスを学ぶことで、食材としての視点から狩猟の意義を実感できます。

狩猟体験から免許取得・本格猟師へのロードマップ

狩猟体験サービスを通じて「やっぱり猟師になりたい」と思ったら、次のステップとして狩猟免許の取得があります。体験から本格デビューまでの流れを整理しましょう。

ステップ1: 狩猟体験で適性を確認(期間の目安: 1〜6か月)

まずは本記事で紹介した体験サービスを複数回試してみましょう。体験を重ねる中で、「わな猟が向いているか、銃猟が向いているか」「どの地域・環境で猟をしたいか」などの方向性が見えてきます。

ステップ2: 狩猟免許の種類を選択(4種類から選ぶ)

日本の狩猟免許には4種類あります。

免許種類 主な捕獲方法 費用目安(試験費用含む) 難易度
わな猟免許 くくり罠・箱わな等 約1.5〜3万円 比較的易しい
第一種銃猟免許 散弾銃・ライフル銃 約4〜7万円(銃所持許可別途) やや難しい
第二種銃猟免許 空気銃 約2〜4万円 やや難しい
網猟免許 各種網 約1.5〜3万円 比較的易しい

体験サービスで「わな猟に惹かれた」という方が多く、初心者にはわな猟免許から始めるルートが一般的です。費用も低く、猟期外でも害獣捕獲許可を取れば活動できるため、農家や自治体との連携にも向いています。

ステップ3: 各都道府県の試験を受験(年1〜2回)

狩猟免許試験は各都道府県が実施します。試験は筆記試験・適性検査・実技試験の3部構成。特に実技試験(わな設置・銃の操作確認)で戸惑う方が多いため、体験サービスやコミュニティでの事前練習が合格率を大きく左右します。

ステップ4: 猟友会への入会・狩猟者登録(毎年更新)

免許取得後、実際に狩猟を行うには「狩猟者登録」が必要です(都道府県ごとに申請・毎年更新)。また、地域の猟友会に入会することで先輩猟師からの指導を受けられるほか、有害鳥獣駆除への参加機会も得られます。

猟師を目指す方のために詳しいガイドも用意しています。詳しくは「猟師になるには——完全ロードマップ(免許・費用・収入まで)」を参照してください。

参加前に知っておくべき法的ルールと注意点

狩猟体験サービスへの参加にあたって、法的なルールを事前に把握しておくことが重要です。

狩猟免許がない場合の制限

鳥獣保護管理法により、狩猟免許を持たない者が野生鳥獣を捕獲することは基本的に禁止されています。体験サービスでは、参加者が実際に「わなを仕掛けて獣を捕獲する行為」を直接行うのではなく、免許保持者の監督のもとで補助的な作業を体験する形式が法的に適切です。参加するサービスが適切な監督体制を取っているか確認しましょう。

動物への倫理的配慮

狩猟は「命をいただく」行為です。有害鳥獣として捕獲された獣を実際に目にする機会もあります。事前に「狩猟の意義」「命と向き合うこと」について自分なりに考えておくと、体験がより深いものになります。

服装・装備について

山中での体験には、動きやすく汚れてよい服装、雨具、長靴が必須です。各サービスの事前案内をよく確認し、必要な装備を整えてから参加しましょう。ハチや滑落のリスクもあるため、安全装備の着用も重要です。

自分がハンターとして向いているか気になる方は「ハンターに向いている人の特徴10選——チェックリスト」も参考にしてみてください。

体験後のネクストステップ:秋の猟期準備を始めよう

狩猟体験をして免許取得を決意したら、行動は早いほど有利です。全国の狩猟免許試験は春〜夏に実施されることが多く、合格すれば11月15日の猟期解禁に向けて準備が整います。

体験から猟期デビューまでの秋の準備については「秋の狩猟解禁に向けた準備チェックリスト2026」で詳しく解説しています。また、捕獲したジビエを活用したい方には「ジビエの取り寄せ——全国のおすすめ通販ショップ」もあわせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 狩猟体験サービスに参加するのに資格は必要ですか?

A. 基本的には不要です。ほとんどの体験サービスは免許なしで参加できるよう設計されています。ただし、サービスによって年齢制限(18歳以上など)が設けられている場合があるので、事前に確認してください。

Q2. 狩猟体験の費用はどのくらいかかりますか?

A. 日帰り体験で1回5,000〜20,000円程度、年間オーナー型で3〜8万円前後が目安です。交通費や宿泊費が別途かかることも多いため、総コストを見込んで予約しましょう。

Q3. 体験で実際にわなにかかった動物を見ることはありますか?

A. サービスによって異なりますが、活動中のわなを見回るコースでは、実際に捕獲された動物(シカやイノシシなど)を見る可能性があります。生命に向き合う体験のため、事前に心の準備をしておくことをおすすめします。

Q4. 女性や子供でも参加できますか?

A. 多くのサービスは女性歓迎で、実際に女性猟師を志す参加者も増えています。子供の参加については各サービスの規定(年齢制限や保護者同伴の条件)を確認してください。フィールドサイン観察など、体力的な負担が少いメニューから始めるのがおすすめです。

Q5. 狩猟体験サービスはどこで探せますか?

A. 各都道府県の農業振興課・林業課、地域おこし協力隊の募集サイト、狩猟体験を扱うアウトドア・農業体験の予約サイト(ポケットマルシェ、STAY JAPAN等)で探せます。また、地元猟友会に直接問い合わせると、体験プログラムを紹介してもらえる場合もあります。

Q6. 体験サービスから実際に猟師になった人はいますか?

A. います。「狩猟体験をきっかけに脱サラして猟師になった」「地方移住を決めた」という事例は全国に増えています。農水省の調査では、2024年度の新規漁業就業者(参考数値)のうち40歳未満の割合が65.9%と若い世代の参入が増えているように、狩猟の世界でも若い世代の参入が続いています。

Q7. 狩猟免許を取らずにジビエを楽しむ方法はありますか?

A. あります。免許取得が難しい場合でも、ジビエレストランでの食事体験や、認証ジビエのオンライン購入でジビエの世界を楽しめます。狩猟文化に興味を持ちつつ、自分に合ったかかわり方を探してみてください。

まとめ

狩猟体験サービスは、「猟師の世界を知りたい」という都市部の若い世代と、「担い手を増やしたい」という狩猟業界をつなぐ重要な架け橋です。2026年9月に大幅リニューアルしたわなブラザーズのように、都市部に住みながらも年間を通じて罠猟を追体験できるサービスが登場し、参入のハードルはかつてより大きく下がっています。

まずは1回の体験から始め、「自分にはこの世界が合っている」と感じたら狩猟免許の取得に進みましょう。猟師 になるための完全ロードマップは「猟師になるには——完全ロードマップ」で詳しく紹介しています。11月15日の全国猟期解禁まであと約2か月半。この秋、狩猟の世界への一歩を踏み出してみてください。



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