最終更新: 2026-10-20
「猟師になりたいが、山での暮らしが自分に合うのか分からない」という悩みに対し、実例から考えるヒントになるのが、福島県昭和村が公式サイトで紹介している玉川大輔さんのケースだ。2015年に軽い気持ちで移住した玉川さんは、その後村の猟友会最年少会員として狩猟を始め、現在は家族3人で暮らしている。本記事は昭和村公式サイトに掲載されたインタビュー記事を基に、移住から狩猟までの経緯と実際の暮らしぶりを整理する。本サイト独自の取材ではなく、各引用は出典元の記事内容に基づく。
誰が、どんなきっかけで移住したのか

玉川大輔さん(1987年生まれ)は福島県下郷町の出身。東京の調理師学校を卒業後、会津若松市内で飲食業に従事していた。転機になったのは、昭和村役場に勤める同級生からの「自然がいいよ」という誘いだった。昭和村の公式サイトによると、玉川さんはこの誘いを受けて2015年、「軽い気持ち」で昭和村への移住を決めたという。移住後は村の振興公社から仕事の紹介を受け、道の駅「からむし織の里しょうわ」内の飲食店で働き始めた。
壮大な移住計画があったわけではなく、知人の誘いをきっかけに踏み出した点は、狩猟・ジビエ業界への就職や移住を検討している読者にとって、ハードルを下げて考えられる実例と言えるだろう。
猟師になった経緯:猟友会の宴会がきっかけ

玉川さんが狩猟に興味を持ったのは、移住から1年後のことだ。昭和村公式サイトの説明では、宿泊施設で開かれた猟友会の宴会に参加したことがきっかけで、狩猟免許の取得を決めたという。現在は猟友会の最年少会員として活動しており、対象動物はイノシシ、ニホンジカ、ツキノワグマ、ヤマドリ、ウサギと幅広い。
クマ猟については、公式サイトに掲載された玉川さんのコメントが紹介されている。
> クマはおいしいですよ〜。秋から冬は木の実を食べているので肉に臭みがなくて脂がのっていて、すき焼きやクマ汁にすると絶品です
猟期によって対象や味わいが変わることを、実際に捕獲している立場から語っている点が参考になる。
山村での暮らしぶり:生活費の内訳

移住後の暮らしぶりとして、公式サイトでは具体的な生活費の内訳が紹介されている。
| 項目 | 金額(月額) | 内容 |
|---|---|---|
| 家賃 | 約3万円 | 村営住宅(床面積約85平米の3LDK一戸建て) |
| 食費 | 約3万円 | 村民からの野菜の提供・物々交換で抑えられている |
| 合計 | 約6万円 | 住居費・食費のみの目安 |
村営住宅の家賃が都市部と比べて大幅に低い点、また村民同士の野菜のやり取りによって食費も抑えられている点は、移住後の生活コストを具体的にイメージする材料になる。ただし、この金額は玉川さんの個別のケースであり、村営住宅の空き状況や家族構成によって条件は異なる点には留意したい。
地域との関わりと家族

玉川さんは昭和村で出会った女性と2017年に結婚し、現在は妻と娘との3人家族。妻は「からむし織体験生事業」の参加者として村に来ていた一人だったという。地域住民との共同作業「普請」(草刈りや側溝掃除など)への参加や、猟友会を通じた交流を通じて、村での人間関係を広げてきた。
季節ごとの山の楽しみ方

狩猟以外にも、昭和村での山の暮らしには四季それぞれの楽しみがあると紹介されている。
| 季節 | 楽しみ方 |
|---|---|
| 春 | 山菜採り |
| 夏 | 渓流釣り(イワナ、ヤマメ) |
| 秋 | キノコ狩り |
| 冬 | スノーシューでの散策 |
玉川さんは「僕みたいに山遊びをしたい人には最高の土地です」と述べており、狩猟だけでなく山全体との関わりを楽しんでいる様子がうかがえる。
移住と定住の全国的な傾向
玉川さんのように、きっかけは軽い気持ちでも移住後に地域へ定着するケースは全国的にも珍しくない。総務省の調査によると、2025年度に全国の地域おこし協力隊として活動した隊員数は8,196人(1,187自治体、前年度比286人増)で、20〜30代が6割以上を占める。任期を終えた隊員のうち約7割が活動地域に定住しているという結果も出ている。玉川さんの移住経路は地域おこし協力隊とは異なるが、「軽いきっかけでの移住」が結果的に定住・地域への定着につながる傾向は、各地の移住事例に共通して見られる。
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まとめ:移住の決め手は「縁」、定着の決め手は「関わり」
- 玉川さんは同級生の誘いという軽いきっかけで2015年に昭和村へ移住し、翌年に猟友会の宴会を機に狩猟免許を取得した
- 村営住宅(家賃約3万円)と村民間の物々交換により、月6万円程度で生活費を抑えられている
- 猟友会・普請など地域活動への参加が、移住者としての定着につながっている
- 全国的にも、移住後に地域へ定住する動きは珍しくなく、総務省調査では地域おこし協力隊経験者の約7割が定住している
猟師としてのキャリアを具体的に検討したい方は「猟師になるには?5ステップでわかる狩猟免許・費用・収入ロードマップ」、同じく移住・地域の猟友会で活動する女性猟師の事例は「長野・東御市の女性猟師3人|わな猟講習会にみる育成の現場」も参考になる。
参考情報
- 福島県昭和村公式サイト「『山好きには最高の土地!』猟を楽しみ家族3人で暮らす玉川さん」(確認日: 2026-10-20) https://www.vill.showa.fukushima.jp/story/2765/
- 時事ドットコム「『地域おこし隊』最多8196人 25年度、1187自治体で―総務省」(確認日: 2026-10-20) https://www.jiji.com/jc/article?k=2026042400277&g=pol


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