今週の狩猟・ジビエニュースまとめ【9/21–9/27】

今週の狩猟・ジビエニュースまとめ【9/21--9/27】 未分類

最終更新: 2026-09-27

9月第4週(2026年9月21日〜9月27日)は、行政データと現場の担い手育成の両面で動きがあった一週間だった。山形県では狩猟免許所持者数が6年で564人増えたことが明らかになり、一方で長野県では狩猟者数がこの10年で2300人減ったという現実も報じられた。獣害対策では捕獲個体の資源化を進める福井県の企業の取り組みが、ジビエ市場では宮崎県椎葉村の狩猟文化を活かした新商品が話題になった。今週も注目ニュースをカテゴリー別にお届けする。

狩猟行政・法改正ニュース

山形県、狩猟免許所持者が6年で564人増加 クマなど食害の深刻化が背景か

山形県がまとめた最新データによると、県内の狩猟免許所持者数は過去6年間で564人増加したことが分かったと山形新聞が報じた。県内では近年、クマなどによる農作物被害や人身被害への懸念が強まっており、こうした食害の実態が免許取得者増加の一因になっているとみられる。担い手不足が長らく指摘されてきた業界において行政区分でのプラス材料と言えるが、本サイトで解説している狩猟の担い手不足を解決する8つの対策|国の支援・研修制度から個人ができることまで完全ガイドにもある通り、増加分がベテラン層の引退ペースを上回るかどうかが今後の実質的な担い手確保の鍵になりそうだ(情報元:山形新聞)。

大津市の山中で猟友会男性が猟銃を紛失、警察が捜索

滋賀県大津市の山中で、イノシシやシカの駆除に向かっていた猟友会の男性が携行していた猟銃を紛失し、警察が捜索に当たっていることが報じられた。駆除活動中の移動時に落とした可能性があるとみられており、原因の特定が急がれている。猟銃は所持者による厳格な管理が法律上求められており、日常的な駆除活動の中でも管理体制の再確認が欠かせないことを示す事例だ(情報元:topics.smt.docomo.ne.jp)。

獣害対策ニュース

福井県永平寺町、有害獣を「無駄なくいかす」加工の取り組み

福井県永平寺町では、地元企業が有害鳥獣として駆除されたシカやイノシシを狩猟から加工まで一貫して手掛け、無駄なく地域資源として活用する取り組みを進めていると中日新聞Webが報じた。捕獲した個体の多くが埋設・廃棄されている現状に対し、食肉利用などへの加工ルートを自前で確保することで、駆除と資源化を同時に進める狙いがある。獣害対策の実効性を高めるには捕獲後の処理・流通までを含めた仕組みづくりが欠かせず、本サイトの有害鳥獣駆除の報奨金はいくら?都道府県別の金額と申請方法で紹介している自治体の支援策と合わせて注目したい(情報元:中日新聞Web)。

ジビエ市場・新店ニュース

宮崎県椎葉村、狩猟文化と児童書「銭天堂」がコラボ 「ハンターバターサンド」誕生

宮崎県椎葉村の菓子店「菓te-ri」が、同村に伝わる狩猟文化と人気児童書「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」をコラボレーションさせた新商品「ハンターバターサンド」を実現させたと宮崎日日新聞(the-miyanichi.co.jp)が報じた。椎葉村は焼畑農業や狩猟をはじめとした山村文化が息づく地域として知られており、地域の物語性を菓子という形に落とし込むことで、狩猟文化そのものの認知拡大にもつながる取り組みだ。ジビエ食材そのものに限らず、狩猟の物語を扱った商品開発は地域振興の新たな導線になり得る(情報元:宮崎日日新聞/the-miyanichi.co.jp)。

業界トレンドニュース

長野県で女性3人が猟師の世界へ 10年で2300人減という現実の中

長野県内で新たに女性3人が猟師の世界に足を踏み入れたというニュースをNBS長野放送が報じた。記事では「命が消える瞬間」への向き合い方など、猟師として一線を越える覚悟が語られている一方、長野県内の狩猟者数はこの10年間で2300人減少し、60歳以上が半数を占める状況も紹介されている。担い手の高齢化が進む中で、女性の新規参入は数字の上ではまだ小さいものの、業界の裾野を広げる動きとして注目される(情報元:NBS長野放送/Yahoo!ニュース)。

山形県小国町のマタギ文化拠点「モリタビ」、ジャパン・ツーリズム・アワードで入賞

山形県小国町で森林とマタギ文化を未来につなぐ取り組み「モリタビ」が、第10回「ジャパン・ツーリズム・アワード」で入賞したとニコニコニュースが報じた。小国町は伝統的な狩猟集団「マタギ」の文化が残る地域として知られ、観光と文化継承を掛け合わせた事業モデルが評価されたとみられる。マタギ文化の詳しい背景は本サイトのマタギの文化と歴史|伝統狩猟集団の精神を現代に活かすでも解説している(情報元:ニコニコニュース)。

長野県飯田市、狩猟の用語解説・射撃見学・シカ解体体験イベントを継続開催

長野県飯田市では、狩猟の基礎用語解説やクレー射撃の見学、シカの解体体験などを組み合わせた狩猟理解を深めるイベントが開催されたと47NEWSが報じた。前週にも同市で狩猟体験講座の開催が報じられており、飯田市では狩猟への理解を広げる取り組みが継続的に行われているとみられる。免許取得前の「入口」を増やす動きとして、本サイトの狩猟体験サービスとは?全国のおすすめプログラム・参加方法・猟師免許への道を徹底解説【2026年版】も参考にしてほしい(情報元:47NEWS)。

北海道稚内市の武重さん、単独忍び猟の記録「羆山渉猟」を出版

北海道稚内市在住の武重さんが、単独での忍び猟(足音を消して獲物に接近する猟法)の体験を綴った著書の第2作「羆山渉猟」を出版したと北海道ニュースリンクが報じた。組織的な巻き狩りとは異なり、単独忍び猟は猟師個人の技術と経験が問われる猟法であり、そうした一次体験を言葉にした記録は業界内でも希少な情報源になる。信念や思いが込められた一冊だという(情報元:北海道ニュースリンク)。

今週のニュースまとめ

カテゴリー トピック 地域 注目度
狩猟行政・法改正 狩猟免許所持者が6年で564人増加、クマ食害が背景か 山形県 高
狩猟行政・法改正 猟友会男性が猟銃を紛失、警察が捜索 滋賀県 中
獣害対策 有害獣を狩猟・加工まで一貫対応する企業の取り組み 福井県 中
ジビエ市場・新店 狩猟文化×児童書「銭天堂」で「ハンターバターサンド」誕生 宮崎県 中
業界トレンド 女性3人が猟師の世界へ、10年で2300人減の現実 長野県 高
業界トレンド マタギ文化拠点「モリタビ」がツーリズムアワード入賞 山形県 中
業界トレンド 用語解説・射撃見学・シカ解体体験イベントを継続開催 長野県 低
業界トレンド 単独忍び猟の記録「羆山渉猟」を出版 北海道 低

まとめ

今週は、山形県の免許所持者増加や大津市の猟銃紛失といった行政・安全面の動きに加え、福井県永平寺町の有害獣加工の取り組みや宮崎県椎葉村の「ハンターバターサンド」など、獣害対策とジビエ・地域振興を組み合わせた動きが目立った一週間だった。長野県の女性猟師の参入や山形県小国町のマタギ文化拠点の受賞は、担い手不足が続く業界にとって明るい話題と言える。

一方で、長野県内の狩猟者数がこの10年で2300人減ったという数字が示すように、構造的な担い手不足は依然として解消されていない。飯田市のような普及イベントの継続開催や、稚内の武重さんの著書のような一次情報の発信が、業界の裾野を広げる地道な一歩になっていきそうだ。来週も行政の動きと現場の担い手育成の両面を追いかけていきたい。

参考記事


コメント

タイトルとURLをコピーしました