今週の狩猟・ジビエニュースまとめ【8/3〜8/9】

今週の狩猟・ジビエニュースまとめ【8/3〜8/9】 未分類

最終更新: 2026-08-09

2026年8月第2週は、担い手確保をめぐる「人」の動きが際立った週だった。山形県が狩猟免許取得を後押しする講習会を開催し、北海道ではガバメントハンターの採用が複数自治体に広がった。群馬県の山本知事が自ら銃猟免許試験に合格したニュースも大きな話題を呼んだ。一方、俳優・東出昌大が狩猟生活をつづった初エッセーを発売し、マタギになった写真家がクマと山神の関係性を語る記事も配信された。狩猟そのものへの社会的な関心の高まりを感じさせる週だった。

狩猟行政・法改正

山形県が狩猟免許取得講習会を開催——担い手不足と高齢化に正面から向き合う

山形県内で、狩猟免許の取得を希望する人を対象にした講習会が開かれたとYTS山形テレビが報じた。講習会開催の背景には、県内で深刻化する狩猟者の高齢化と担い手不足がある。狩猟者登録数は全国的に減少傾向にあり、現役の実猟者は推計で10万人を下回る水準まで落ち込んでいるとされる。

講習会は、免許試験の出題範囲や試験対策を集中的に学べる機会として位置づけられており、「免許を取りたいが何から始めればいいかわからない」という初心者の不安を解消することが主な目的だ。特にわな猟免許は、農業被害を出すシカやイノシシの捕獲に直結するため、農家や地域の実情を知る若い世代に取得を促す動きが各地で活発化している。

山形県では有害鳥獣による農業被害が毎年報告されており、捕獲体制の強化が急務とされている。こうした講習会が定期的に開催・継続されることで、新たな狩猟者層が少しずつ育っていくことが期待される。(情報元:YTS山形テレビ/dメニューニュース)

ガバメントハンター、北海道内で採用広がる——任期付き採用の自治体も

北海道内の自治体でガバメントハンター(自治体が公務として雇用する狩猟者)の採用が広がっているとの動向を北海道新聞デジタルが報じた。通常の正規職員としての採用だけでなく、任期付きの形態で採用する自治体も出てきており、雇用の枠組みが多様化していることがわかる。

ガバメントハンターは、民間の猟友会に依頼する従来の駆除委託モデルと異なり、自治体が直接雇用することで計画的・継続的な対策が可能になる点に強みがある。北海道はエゾシカの個体数が多く、農業被害や交通事故(ロードキル)の件数も全国トップ水準にある。2024年度の捕獲数は15万7,525頭と3年連続で過去最多を記録しており、恒常的な駆除体制の整備が不可欠な状況だ。

一方で、採用にあたっては第一種銃猟免許や実猟経験が求められるため、即戦力となる人材の確保は容易ではない。任期付き採用には、既存の猟師が地域外から参加しやすくなる利点もある。制度の詳細についてはガバメントハンターとはの解説記事もあわせて参照してほしい。(情報元:北海道新聞デジタル)

群馬県知事が銃猟免許試験に合格——「クマ対策をさらに前に進めたい」

群馬県の山本一太知事が、第一種銃猟免許(散弾銃)の試験に合格したとau Webポータルが報じた。知事自らが「クマ対策をさらに前に進めていきたい」とコメントしており、熊の出没が増加する群馬県において、行政トップ自らが現場感覚を身につけることで施策の実効性を高めようという意図がうかがえる。

知事や首長が自ら狩猟免許を取得するのは全国でも珍しい事例だ。鳥獣害対策は従来、農林水産部門や環境部門が個別に担うケースが多かったが、近年は首長のトップダウンで推進する自治体が増えている。群馬県では県内山岳地帯にツキノワグマが生息しており、秋口に向けて目撃情報が増加する。

知事の免許取得は象徴的な意味合いが強いが、クマ対策に対する県の本気度を内外に示すとともに、若い世代に「狩猟は誰でも学べるスキル」であることを伝える発信力にもなる。(情報元:au Webポータル)

獣害対策

群馬知事の銃猟免許取得が示す——熊との共存・対策をめぐる政策転換の潮流

前述の山本知事の銃猟免許取得は、単なる個人的なチャレンジにとどまらず、全国的な「クマ対策の転換点」を象徴するニュースとして注目を集めている。2024年から2025年にかけて、全国各地でクマによる人身被害が相次ぎ、捕獲・駆除体制の見直しを求める声が高まっていた。

これまでの獣害対策は「柵を設置して被害を防ぐ」という防除型が主流だったが、個体数が増加した現在は積極的な捕獲・管理が不可欠という認識が広まっている。自治体がガバメントハンターを採用したり、首長みずから免許を取得したりする動きは、「捕獲は専門家だけに任せる」という従来の構造を変えつつあることの表れだ。

群馬県での今後の施策展開が注目されるとともに、他の都府県への波及効果も期待される。(情報元:au Webポータル)

業界トレンド

東出昌大、狩猟生活を初エッセーに——「記録に残したかった」

俳優の東出昌大氏が、狩猟生活などをつづった初のエッセーを発売したとテレ朝NEWSが報じた。「記録に残しておきたかった」というコメントとともに紹介されており、狩猟と向き合う日々をありのままに書き記したものとみられる。

東出氏はここ数年、自給自足的な暮らしや狩猟への関心を公言しており、著名人が狩猟を実践・発信することで、一般層への認知拡大に一定の影響を与えてきた。著書の発売により、これまで狩猟に縁のなかった読者層にも狩猟のリアルが届く機会が生まれる。

狩猟は「危険」「難しい」というイメージを持たれることが多い一方、実際に始めた人々の体験記やエッセーは、そのハードルを下げる効果がある。業界の担い手確保という文脈でも、こうした発信の蓄積が裾野を広げる力となりうる。(情報元:テレ朝NEWS)

マタギになった写真家が語る——「クマは山神様からの授かりもの」

OCEANSが、写真家としてのキャリアを持ちながらマタギとなった人物へのインタビュー記事を配信した(Yahoo!ニュース転載)。「クマは山神様からの授かりものです」という言葉が記事のタイトルに据えられており、マタギの文化的・精神的背景にフォーカスした内容となっている。

マタギは東北・北陸を中心に伝わる伝統的な山猟の担い手であり、クマを仕留めることを「命をいただく」という宗教的・哲学的文脈の中で捉える。単なる「獲物」として動物を扱う現代的な感覚とは異なる、人間と自然の関係性を凝縮した世界観だ。

写真家という視点からマタギの世界に入った経歴を持つ人物が語る言葉は、業界の外にいる人々にもマタギの本質を伝える力を持つ。クマとの共存が改めて問われる現代において、マタギの倫理観や知恵が見直される機運は高まっている。(情報元:OCEANS)

リアル狩猟オープンワールドゲーム「Way of the Hunter 2」、9月下旬に正式リリースへ

狩猟を題材にしたリアル系オープンワールドゲーム「Way of the Hunter 2」が9月26〜29日に正式リリースされることが決定したとAUTOMATONおよび電ファミニコゲーマーが報じた。PS5・Xbox Series X|Sにも対応し、猟犬を連れて広大な自然の中で野生動物を狩るゲームプレイが特徴だという。

狩猟関連のゲームやコンテンツへの注目は、実際の狩猟への関心を呼び起こす入口になりうる。特に20〜30代の若い世代がゲームを通じて「狩猟という行為」に触れ、実際の免許取得や体験ツアーに関心を持つという流れは、業界関係者の間でも注目されている。

ゲームの普及が現場の担い手増加につながるかは未知数だが、狩猟を「身近なもの」として可視化するコンテンツとして、業界の認知拡大の文脈で評価できる動向だ。(情報元:AUTOMATON/電ファミニコゲーマー)

今週の主要ニュース一覧

日付 地域 内容 カテゴリ 情報元
8/3 山形県 狩猟免許取得希望者向け講習会を開催、担い手不足・高齢化対応 狩猟行政・法改正 YTS山形テレビ
8/3 全国 東出昌大が狩猟生活をつづった初エッセーを発売 業界トレンド テレ朝NEWS
8/5 東北 マタギになった写真家が語るクマと山神の関係性 業界トレンド OCEANS
8/7 北海道 ガバメントハンター採用が複数自治体に拡大、任期付き形態も登場 狩猟行政・法改正 北海道新聞デジタル
8/7 群馬県 山本知事が銃猟免許試験に合格、クマ対策推進を表明 狩猟行政・法改正 au Webポータル
8/7 全国 「Way of the Hunter 2」9月下旬にPS5/Xbox含む正式リリース決定 業界トレンド AUTOMATON

まとめ

今週は「狩猟の担い手」にまつわるニュースが重なった週だった。山形県の講習会、北海道でのガバメントハンター普及、群馬知事の銃猟免許取得は、それぞれアプローチは異なるが、いずれも「いかに狩猟を担う人を増やすか・育てるか」という共通課題に応えようとする動きだ。

都道府県が講習会を開くのは入口の整備、ガバメントハンターは職業としての定着化、首長の免許取得は政策意思の可視化——と、担い手不足への対応が多層的に進んでいることがわかる。

一方、東出昌大のエッセーやマタギ写真家のインタビューは、狩猟という営みの「意味」を社会に問い直す発信として機能している。制度だけでなく、文化としての狩猟をどう伝えていくかも、業界の持続性を左右する重要なテーマだ。

猟期(11月15日〜)まで3か月を切った今、免許取得から狩猟者登録の流れを今から準備しておくことが、今シーズン実猟を目指す人には不可欠だ。ガバメントハンターという新しい選択肢についても改めて確認しておきたい。

参考記事

  • YTS山形テレビ「狩猟免許取得希望者を対象にした講習会 深刻化する高齢化と人手不足(山形県)」(2026年8月3日)
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  • テレ朝NEWS「東出昌大『記録に残しておきたかった…』初エッセー発売で狩猟生活などつづる」(2026年8月3日)
Before you continue
  • OCEANS「『クマは山神様からの授かりものです』マタギになった写真家が語る”人間とクマ”の関係性とリアル」(2026年8月5日)
Before you continue
  • 北海道新聞デジタル「ガバメントハンター定着なるか 北海道内で広がる採用、『任期付き』の自治体も」(2026年8月7日)
Before you continue
  • au Webポータル「群馬県の山本知事、銃猟免許の試験に合格『クマ対策をさらに前に進めていきたい』」(2026年8月7日)
Before you continue
  • AUTOMATON「リアル狩猟オープンワールド『Way of the Hunter 2』9月29日に正式リリースへ」(2026年8月7日)
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