ジビエ加工処理施設の仕事|職種・給与・未経験からの求人の探し方

ジビエ加工処理施設の仕事|職種・給与・未経験からの求人の探し方 猟師の暮らし

最終更新: 2026-09-30

ジビエ加工処理施設の求人は、狩猟免許がなくても応募できるものが多く、月給19万円台〜45万円程度、時給1,200円台〜1,600円台が実際の求人票で見られる水準です(求人ボックス「ジビエ 解体」検索結果102件、2026年9月30日確認)。職種は解体・精肉だけでなく、品質管理、加工品製造、出荷・営業まで幅があり、施設によって求められるスキルも異なります。

この記事は「自分で猟をする」「自分で加工処理業を開業する」ためのものではなく、既存のジビエ加工処理施設に雇われて働きたい方向けに、職種の内訳・給与相場・未経験からの求人の探し方を整理したものです。自分で処理施設を作って個人事業として販売したい方は、必要な許可や設備投資を解説したジビエを個人で販売するには?必要な許可と手続きを先に確認してください。

ジビエ加工処理施設の仕事の全体像:始める前に知っておくこと

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ジビエ加工処理施設は、猟師が捕獲したシカやイノシシを搬入し、解体・精肉・出荷までを行う解体処理施設です。運営主体は大きく3タイプに分かれ、それぞれ求人の出方や待遇の傾向が異なります。

運営主体 特徴 求人の傾向
自治体・第三セクター運営 鳥獣被害対策の一環として設置。地域おこし協力隊枠での募集も多い 契約社員・任期付きが中心。月給19万〜29万円程度+活動費
民間企業(食肉加工・飲食業) ジビエ専門の食肉加工会社や、ジビエ料理店が自社で処理施設を持つケース 正社員求人が中心。月給22万〜45万円程度、賞与ありも
猟師・小規模事業者直営 個人猟師が開業した小規模施設 求人自体が少なく、知人紹介や地域コミュニティ経由が中心
項目 目安
必要な資格 基本的に不要(食品衛生責任者は入社後の取得支援があるケースが多い)
給与水準 月給19万円台〜45万円程度、時給1,200円台〜1,600円台(求人票ベース)
未経験の可否 可能な求人が多数(経験者優遇の記載があっても応募自体は未経験可のことが多い)
勤務地の傾向 中山間地域・地方に集中。都市部の求人は飲食店併設型に限られる

ジビエ加工処理施設の職種一覧【6職種で解説】

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「ジビエ加工処理施設の仕事」と一口に言っても、実際には工程ごとに職種が分かれています。以下は主要な6職種を仕事内容・必要スキルで比較したものです。

職種 仕事内容 必要スキル・資格 未経験のしやすさ
解体・剥皮スタッフ 搬入された個体の皮剥ぎ、内臓摘出、枝肉への解体 体力、刃物の扱い、衛生観念 高い(研修制度がある施設が多い)
精肉・カットスタッフ 枝肉を部位ごとにカット・脱骨し、精肉として仕上げる 包丁技術(入社後に習得可) 高い
検品・パッキングスタッフ 品質チェック、真空パック、ラベル貼付、在庫管理 細かい作業への集中力 非常に高い(アルバイト求人も多い)
加工品製造スタッフ ソーセージ・ジャーキー・レトルト等の加工品製造 食品製造の基礎知識(推奨) 高い
品質管理・食品衛生責任者 HACCPに沿った衛生管理計画の実施、記録、保健所対応 食品衛生責任者(講習で取得可、入社後取得支援ありの施設も) 中程度(実務経験があると有利)
出荷・営業・配送スタッフ 卸売業者・小売店・飲食店への出荷手配、新規販路の開拓 普通自動車免許、コミュニケーション力 高い

このうち「品質管理・食品衛生責任者」以外は、狩猟免許はもちろん食品業界での実務経験も必須条件にしていない求人が目立ちます。捕獲そのものに関わる猟師の求人と違い、加工処理施設の仕事は「山に入らずにジビエ業界に関わりたい」人の入り口になりやすい領域です。

実際の求人データで見るジビエ加工処理施設の給与・待遇【2026年9月時点】

求人ボックスで「ジビエ 解体」を検索すると、2026年9月30日時点で102件の求人が表示されます(平均月給32.1万円、求人ボックス集計)。このうち実際に掲載されているジビエ加工処理施設関連の求人を、雇用形態別に抜粋します。

求人(企業・勤務地) 給与 雇用形態 募集要件
ダブルビーゼット株式会社(鹿児島県さつま町) 月給22万円〜45万円、賞与あり・昇給あり 正社員 学歴不問、経験者優遇(移住支援金対象求人)
株式会社北海道食美樂(北海道新冠町、エゾシカ加工処理) 月給23万円 契約社員 未経験OK、学歴不問
ドリーマーズ株式会社(千葉県茂原市、ジビエ食肉解体staff) 時給1,300円〜 アルバイト・パート(週3日〜) 解体・剥皮経験者は経験を活かせる(未経験応相談)
株式会社NEXUS EDGE(東京都中央区、飲食店内の精肉解体) 月給25万円〜45万円、賞与あり 正社員 未経験OK、学歴不問
富士河口湖町(地域おこし協力隊、ジビエ食肉加工施設の衛生管理・品質管理) 月給19万5,548円 契約社員(任期付き) 未経験OK。食肉製品製造業・食品衛生責任者・狩猟免許の取得を推奨
新発田市(地域おこし協力隊、ジビエ利活用を含む鳥獣被害対策業務) 月給21万1,324円〜 契約社員(任期付き) 未経験OK

この一覧からわかるとおり、同じ「ジビエ加工処理施設の仕事」でも、都市部の飲食店併設型は月給25万円以上の求人が見られる一方、地方の施設や地域おこし協力隊枠では月給19万〜23万円程度に活動費が加わる形が多く、給与だけで単純比較できない点に注意が必要です。地域おこし協力隊の待遇や移住支援の仕組み全般については、猟師の移住支援制度でも詳しく解説しています。

未経験からジビエ加工処理施設の求人に応募する3ステップ

Step 1: 求人サイトを使い分けて探す

ジビエ加工処理施設の求人は、一般的な転職サイトの「食品業界」カテゴリには埋もれやすく、専用のキーワードで検索する必要があります。

  • 求人ボックス・Indeedでは「ジビエ 解体」「ジビエ 加工」で検索する(「食肉解体」だけだと食肉業界全般が混ざる)
  • 地域おこし協力隊枠を探す場合は「ニッポン移住・交流ナビ(JOIN)」で「ジビエ」「鳥獣」を組み合わせて検索する
  • ハローワークインターネットサービスでは、市町村名+「ジビエ」で絞り込むと自治体系の求人が見つかりやすい
  • 国産ジビエ認証機構の認証施設一覧から気になる施設を選び、直接問い合わせる方法もある(求人サイトに載らない募集がある)

未経験から狩猟そのものに関わる仕事も含めて幅広く比較したい場合は、猟師の求人に未経験で応募する5つの職種と手順も参考になります。

Step 2: 募集要項で「未経験可」の実質的な範囲を確認する

「未経験OK」と書かれていても、施設によって実際に求められる水準は異なります。以下の点を募集要項や面接で確認しておくと、入社後のミスマッチを防げます。

  • 食品衛生責任者の資格取得が入社前提か、入社後の取得支援があるか
  • 繁忙期(猟期にあたる11月〜翌2月頃)に搬入量が集中し、残業や休日出勤が増える施設かどうか
  • 冷蔵・冷凍設備がある屋内作業か、屋外での一次処理も含むか(体力・衛生面の負担が変わる)
  • 契約社員・地域おこし協力隊枠の場合、任期終了後の雇用継続の有無

Step 3: 面接で「衛生観念」と「継続力」をアピールする

採用担当者が未経験者を評価する際に重視するのは、体力そのものより「衛生管理を徹底できるか」「単調な作業を継続できるか」という点です。食品を扱う仕事である以上、手洗い・消毒・温度管理などの基本を素直に守れる姿勢は、解体経験の有無より評価されやすい傾向があります。

失敗しないためのコツ・注意点

よくある失敗 原因 対策
入社後に「思っていた仕事と違う」となる 解体作業の映像・イメージだけで判断し、精肉・パッキング中心の求人だと気づかなかった 募集要項の「仕事内容」欄で工程のどこを担当するか確認する
繁忙期の負担を見誤る 猟期(11月〜翌2月頃)に搬入が集中することを知らずに応募した 面接で年間の搬入量の推移や繁忙期の勤務体制を質問する
任期終了後の進路に困る 地域おこし協力隊枠を「安定した正社員求人」と誤解していた 契約社員・任期付きの条件を事前に確認し、任期後の選択肢(正社員登用・独立等)を施設に確認する
移住が前提と気づかず応募する 求人票だけでは勤務地の生活環境がわからなかった 現地見学や自治体の移住相談窓口を事前に利用する

ジビエ加工処理施設で働いた先のキャリアパス

ジビエ加工処理施設の仕事は、そこで終わりではなく次のキャリアにつながる入り口でもあります。農林水産省の野生鳥獣資源利用実態調査(令和5年度)によると、ジビエ食肉処理施設で販売された食肉は、卸売業者向けが31.4%、外食産業向けが27.7%、消費者への直接販売が13.1%(うちインターネット販売が7.7%)を占めており、施設で働くことは解体・精肉の技術だけでなく、こうした販路全体の流れを実務で学べる機会にもなります。

施設スタッフとして経験を積んだ後の主なキャリアパスは次の通りです。

  • 品質管理・食品衛生責任者としてキャリアアップし、施設運営の中核を担う
  • 出荷・営業を担当し、卸売・小売・飲食店との取引関係を構築する経験を積む
  • 経験を活かして独立し、自分の処理施設を持つ(必要な許可・手続きは冒頭で紹介した記事を参照)
  • 捕獲から加工・販売までを一貫して手がける6次産業化に発展させる(ジビエの6次産業化とは?で仕組みと事例を解説)

猟師の仕事全体の中でジビエ加工処理施設がどう位置づけられるかを俯瞰したい場合は、猟師の仕事内容を徹底解説|10種の職種と年間スケジュールもあわせて確認してください。

よくある質問

Q1: 狩猟免許がなくてもジビエ加工処理施設の求人に応募できますか?

できます。今回確認した求人票でも、解体・精肉・パッキング・加工品製造の職種は狩猟免許を応募条件にしていません。狩猟免許が求められるのは、施設が捕獲業務も兼務させる場合や、地域おこし協力隊で将来的に狩猟活動も期待されるポジションに限られます。

Q2: 血や内臓を扱う作業に抵抗があっても働けますか?

解体・剥皮の工程を避け、精肉のパッキングや加工品製造、出荷・営業といった職種を選べば、生体に近い状態の作業を避けて働くことも可能です。求人票の「仕事内容」欄で担当工程を必ず確認してください。

Q3: パート・アルバイトの求人はありますか?

あります。今回確認した求人でも時給1,200円台〜1,600円台のパート・アルバイト求人が見つかりました。週3日からの勤務条件を出している施設もあり、副業やダブルワークとして関わる選択肢もあります。

Q4: 都市部でジビエ加工処理施設の仕事はできますか?

施設そのものは中山間地域に集中していますが、ジビエ料理店が自社で精肉・解体を行う都市部の求人もあります。今回確認した東京都中央区の求人のように、飲食店併設型のポジションであれば都市部でも見つかる可能性があります。

まとめ:ジビエ加工処理施設の求人を探すときのポイント

  • ジビエ加工処理施設の仕事は「解体・剥皮」「精肉・カット」「検品・パッキング」「加工品製造」「品質管理」「出荷・営業」の6職種に分かれる
  • 給与は求人票ベースで月給19万円台〜45万円程度、時給1,200円台〜1,600円台と幅がある
  • 狩猟免許は多くの職種で必須条件ではなく、未経験からの応募がしやすい領域
  • 求人は求人ボックス・Indeed・JOIN(地域おこし協力隊)・ハローワークなど複数チャネルで探すのが効率的
  • 繁忙期の負担、任期の有無、移住の前提条件は応募前に必ず確認する

まずは求人ボックスやIndeedで「ジビエ 解体」「ジビエ 加工」と検索し、実際にどんな施設がどんな条件で募集しているかを確認するところから始めてみましょう。将来的に独立や6次産業化を目指す場合は、上で紹介した記事もあわせて参考にしてください。

参考情報

  • 求人ボックス「ジビエ 解体」検索結果(https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/%E3%82%B8%E3%83%93%E3%82%A8-%E8%A7%A3%E4%BD%93%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%BA%8B)— 掲載件数102件、平均月給32.1万円、および本文中に記載した個別求人の給与・雇用形態・募集要件(確認日: 2026年9月30日)
  • 農林水産省「野生鳥獣資源利用実態調査(令和5年度)」(政府統計の総合窓口 e-Stat https://www.e-stat.go.jp/)— ジビエ食肉処理施設で販売された食肉の販売先別割合(卸売業者31.4%、外食産業27.7%、消費者への直接販売13.1%)を確認(確認日: 2026年9月30日)
  • 総務省「地域おこし協力隊」(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/02gyosei08_03000066.html)— 地域おこし協力隊制度の概要(確認日: 2026年9月30日)
  • ニッポン移住・交流ナビ JOIN「地域おこし協力隊」(https://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/index.html)— 全国の募集情報の探し方(確認日: 2026年9月30日)



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